|用途| 道の駅
|場所| 千葉県柏市
|構造| 鉄骨造
|敷地| 35,635m2
|延床|2,949.37m2
|竣工| 2021.12
|撮影| 淺川 敏
2017年の設計プロポーザルにて最優秀賞を受賞。(桔川卓也+NASCAにて応募)
千葉県柏市に建つ道の駅しょうなんの拡張計画である。穏やかな水辺空間と豊かな自然環境や農地に恵まれている手賀沼の畔に建つ新しい道の駅は、農産物直売所と駐車場の拡張の他に,この地域の顔として、交流人口の増加を図る役割を期待されていた。道の駅は、公共が施設を建設し、運営を民間事業者に委託する「公設民営」である。半分は商業施設で、半分は公共的な機能を持っていなければならい。つまり、単なる商業施設ではなく、手賀沼を回遊させるための拠点(ゲート)をつくる必要があった。地域のエントランスゲートとなるこの道の駅は、多くの人びとの通過動線・滞留空間となり、駅前広場や空港の発着ロビーのように来訪者と目的地を結ぶ場所として賑わう広場にしたいと考えた。
40,000m2の広大な敷地に対し、建築はひと目で分かるシンボルになることが必要だったため、農業ハウスの屋根勾配を模った家型を連ね、農村地域の風景に溶け込むことを目指した。また、67.5m四方の矩形平面の角を45度でカットし、我孫子(南東)・柏(南西)・手賀沼(北西・北東)方面からのアプローチに対してそれぞれの正面性と誘引性をつくり、シンボルとしてふさわしい多面多臂像のような建築のあり方を考えた。複数の消失点を空間の中に持ち、二点透視空間と一点透視空間を同時に感じさせることで、建築の奥行や正面性が常に変化する空間とした。
人びとを迎え入れる半屋外空間の大屋根ひろばは、XY方向から平面的に45度回転させて配置させることで大スパンの配置を可能とし、軽トラ市やキッチンカー、フードイベント、音楽イベント、収穫祭などさまざまな活動を可能とする軒下空間とした。
大屋根ひろばに面した外壁のラインは、構造体の角度に沿わせながら、屏風のようなジグザクとした形状とした。通常であれば素通りしてしまう窓面に対して、内外の境界線に襞の機能を持たせることで、通路空間と店舗空間の関係が自然と入り交じるような仕掛けを試みている。
この2つの方向性のもったフレームが、「道の駅に迎え入れる機能」と「手賀沼を回遊させるシークエンス」となり、この建築が様々な点と点をつなぐ、しょうなん地域のターミナルステーションとなることを願う。
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